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番外編*キスシリーズ「喉」

*総一郎視点

「重い……!」

 

 息苦しさと暑さに、眠い目を開く。
 裸にタオルケットだけとはいえ、冷房も入れとくべきだったかと俯せの身体を反転させる。

 

「って、おい……」

 

 反転出来ない状況に眉を顰める。
 重い、息苦しい原因は暑さなんかじゃねぇ。俯けのまま堂々と俺の背中でぐーすか寝息を立てている真っ裸の千風が乗っていたからだ。

 

「おい、てめぇ退け」
「ん……にゃ」

 

 落とそうと揺らすが、ガッシリと両手両足をくっつけられた。さらに揺らしても、ひっつき虫は剥がれない。なんの反応もないことにふーも寝ていることがわかり、考えを巡らせた。

 

 すると、頬ずりされたり肩を叩かれる。
 何度か寝て知ったが、千風は寝相が悪い。乗ってくる、叩くだけならまだしも、別のベッドで寝ていたはずが潜り込んでいるという度を越した寝相だ。しかも本人に自覚なし。
 チョップをかますしかねぇかと振り向くと『あいしゅ~』という寝言が聞こえた。しばし考えると呟く。

 

「おい、千風。上ってこねぇとアイス食っちまうぞ」
「ん~!」

 

 唸った千風は眉根を寄せると本当に上ってきた。
 呆れて言葉も出ないが、ゆっくり上る度に胸の先端が背中と擦り合う。無意識とはいえ、男としては正常な反応が起こり、千風の肩を抱くと引き寄せた。コツンと頭と頭がぶつかったせいか、僅かに開いた目と合うと口角を上げる。

 

「おら、喰ってやる」
「はひ? ……ん!」

 

 顔を寄せると口付ける──喉に。
 それは『欲求』を示す場所。次いで舐めると、噛みついた。

 

「ひゃっ!」

 

 歯を立てたせいか悲鳴が上がる。
 だが、目覚めたのを良いことに千風の腰を持ち上げると、勢いよく仰向けになった。胸板に落ちた千風は喉元を押さえたまま見上げるが、睨んでいると言った方が正しい。

 

「なんだ、先に“ふー”がお目覚めか」
「もう、何すんのんん……!」

 

 引き寄せると口付ける。
 当然ふーは身じろぐが、無理矢理ねじ込ませた舌で口内を蹂躙すれば、次第に俺の首に腕を回した。深く、荒くなる口付けに息が零れる。

 

「んふ、ん……ぁん」
「朝から積極的だな……ココも」
「ああぁん!」

 

 突き出ていた両乳首を引っ張ると、ふーは弓形に身体を浮かす。その隙に乳房を掴み、ぐにぐにと大きく形を変えるように揉み込んだ。

 

「ああ……バカ、やめんん!」

 

 指で乳首を押し込めば嬌声が上がり、頬を赤めたふーは腰をくねらせる。同時に俺の手ごと乳房が厭らしく上下に揺れた。顔を近付けると、赤く尖った乳首に吸い付く。

「あ、あああぁ」
「珍しく効いてんのか?」
「き、効いてないぃんん!」

 

 見栄を取り払うように舌で転がすと、甘噛みしたまま乳首を引っ張る。反対の乳首も指で弄れば、吐息を漏らすふーは俺の片脚を脚で挟んだ。僅かに感じるヌメリに笑みを浮かべる。

 

「おい、俺の脚を濡らすな」
「濡らしてなああぁ!」
「ホント、素直じゃねぇな」

 

 くっくっと笑いながら尻に手を伸ばすと、秘部に伸ばした指が濡れた。さらに深く沈めれば水音が、掻き回せば嬌声が増す。

 

「ああぁ……総一郎ダメえぇ……イっちゃ……」
「なんだ、挿入しなくていいのか?」
「……っ!」

 

 囁きに、ふーはピタリと止まる。
 それから顔を真っ赤にさせたまま口をもごもご動かすが何も言わない。暇が嫌いなため指を抜こうとすると、ガバリと抱きつかれた。肩に顔を埋めたふーは頭を振ると耳元で囁く。

 

「欲しい……挿入(いれ)て」
「……ポソポソ可愛いこと言うんじゃねぇよ」

 

 喉を鳴らしながら頭を撫でると、頬を膨らませたふーと顔を合わせ、口付ける。そのまま片脚を持ち上げ、濡れきった秘部に肉棒を押し込んだ。

 

「あ、あ、ぁぁああ゛っ!」
「あんま早くイくなよ」
「そ、そんなこと……あぁ、言われてもんんっ!」

 

 身体を横にするだけで深くなり、攻めるように突き上げる。
 肉棒を咥え込んでいる秘部の隙間からは止まることを知らない蜜が溢れ、涙目でも悦んでいるように見えるふーは声を張り上げた。

 

「あ、ああ……イく……イっちゃうううぅぅーーっ!!!」

 

 抱きしめる腕と膣内の締め付けが強くなり、俺も目を瞑る。
 頭が真っ白になったのは一瞬。息を荒げながら目を開くと、同じように息を乱す千風が虚ろな目で見上げていた。それはさっきまでとは違う目。

 

「はひ……帝王様」
「“ちー“は寝坊助だな」
「はひんん……」

 

 ボーとしているちーに口付ける。
 それから俯けにさせると、突き出ている尻に濡れた肉棒の先端を宛がった。

 

「はひ!? ま、な、なんですか!!?」

 

 目覚めてないのか理解出来てないのか、慌てたように振り向くちーだが、構わず先端を食い込ませると意地悪く言った。

 

「デザートだ」
「デザああぁあぁぁん!!!」

 

 腰を持つと間髪を容れず挿入する。
 突然のことに大きくのけ反るちーだが、何度も子宮を突いてる内に喘ぎはじめた。

 

「はっ、あ、んん……イい……もっと」
「ほら……よ」
「ああぁん!」

 

 望み通り後ろから乳房を揉む。
 ビンビンに勃った乳首を摘まむだけで締め付けは強くなり、押し負けないよう乱暴に突き上げた。

 

「あああぁあっ!」

 

 噴き出す蜜と嬌声。
 抱きしめれば、部屋にもベッドにも染み付いた匂いがまた俺を誘う。飽きることのない女達に口角を上げると静かに口付けた──。

 


「帝王様にアイス食べられる夢を見ました」
「よっし、また喰ってやる」
「はひ……て、違ああぁあぁぁん!」


 誘い上手じゃなく、ただのアホか────。

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