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​モん!

シェル
 番外編19*「キスシリーズ*腕」

​                      *海雲視点です

 暑がりか寒がりか。

 どちらかと言えば前者だが、これといって気にするほどじゃない。それはみきも同じなのか、超絶暑がりな寺置VS超絶寒がりな義妹のようなバトル(寺置がイジワルで冷房にしているだけだろうが)も起きず、恵まれていると思う。

 

「天気ピカピカ! お洗濯日和ですね~」

 

 新聞からベランダに目を移すと、みきが元気よく両腕を伸ばしていた。

 それから『シワ伸びろ~伸びろ~』や『お昼ご飯どうしようかな』など、独り言を言いながら洗濯物を干している。よくあれだけ喋れるもんだと感心するが、悪意を持って喋りまくる寺置に比べれば可愛いものだ。むしろ楽しい。

 

「海雲さーん、網戸で良いですか? それとも冷房入れます?」

 

 一人頷いていると、籠を持ったみきが室内に入ってくる。

 確かに今日は暑いが、我慢できないわけじゃないため頭を横に振った。どっちにでも取れる動きでも伝わったのか、笑顔で返事をしたみきは網戸にすると洗面所へ向かう。

 

 また感心する反面、ノースリーブに短パンだった彼女は冷房が良かったのではと、今さらになって考え込んでしまった。口下手でも、ちゃんと聞くべきだろうか。そう悩んでいる間に戻ってきたみきは、キッチンへ向かうと冷蔵庫を開ける。

 

「チャーハンにしよ……あ、お秘書さんから貰った巨大ブロッコリーに焼きそば付けて、ラピ○タ作ろうかな~」

 

 ラピ○タ? さすがの俺も知っている某アニメの?

 というか、チャーハンはどこに消えて、どこから焼きそばが出てきた? そもそもラピ○タを作るってなんだ?

 

 考えているところに余計な疑問が生まれてしまい、パンクする頭を押さえながら立ち上がるとキッチンへ向かう。ブロッコリーを持ったみきが振り向いた。

 

「あ、海雲さん! お昼はラピ○タにしますね!! “いただきます”の代わりに“バ○ス”って言わなきゃダメですよ!!?」

 

 目を輝かせながら力説しているが、残念なことに半分も理解できない。

 そもそも飯の話じゃないと、最初の疑問を訊ね……ようと口を開いてすぐ閉じた。沈黙を続ける俺を上目遣いで見上げるみき。それによって見える光景に確信した。

 

「……みき」

「は、はい! ラピ○タより、パンの上に目玉焼きが良かったで……!?」

 

 低い声で呼んだせいか、みきは捲くし立てる。

 それを塞ぐように抱きしめると、耳元でそっと囁いた。

 

「みき……」

「は、はいっ!」

「…………ノーブラだろ」

 

 最初はビクリと肩を揺らしたみきだったが、次の問いに沈黙する。

 身体を離すと、ノースリーブで隠れているふっくらとした胸。だが、隠しきれていない尖りを指先で突いた。

 

「ひゃっ!」

 

 飛び退いたみきは慌てて大きなブロッコリーで胸元を隠すが、引っこ抜いて棚に置くと、ジっと見下ろす。真っ赤な顔をしたみきは、目を右往左往させた。

 

「えっと、これなら涼しいし……外に出る予定もないし」

「ベランダには出たな」

「ベ、ベランダ!? だ、だとしても見せられる大きさじゃな……いですうぅ」

 

 突然脱力した様子に疑問符が浮かぶが、少しずつ速くなる動悸にみきの腕に顔を寄せると──キスを落とした。

 

 当然きょとんと目を丸くされる。

 だが、構わず膝を折ると、服越しに胸を食はんだ。

 

「ひゃっ!」

 

 飛び退く身体を逃がさないよう抱きしめると、胸を吸い上げる。

 服越しといっても生地は薄く、簡単に咥えることが出来た。さらに舌で突いては引っ張り、ビクリビクリと揺れる身体を感じながら反対の胸も突く。

 

「ああっ!」

「しゃぶっているのより尖ってるな……」

 

 口内で味わっている先端よりも主張している先端を擦っては押す。

 次第にみきの息は荒く甘く、身体は大きく仰け反る。そして、震える両手が俺の肩に乗ると、涙目になりながら小さな口を開いた。

 

「ちゃんとシて……ください……」

 

 何を?、と、問うよりも先に、みきはノースリーブを捲る。

 曝け出されたのは小ぶりでもピンクの先端が尖った乳房。頬に触れたそれは柔らかく、少しだけ湿っていた。指で弾けば、頭を抱きしめるみきが懇願する。

 

「ちゃんと舐めて……満たしてください」

「……ああ」

 

 ぎゅっと抱きしめる腕に返事をすると、大きく開いた口で胸をしゃぶる。

 さらに短パンもショーツも下ろし、蜜を零す秘部に容赦なく指を沈めた。

 

「ああ、あぁぁっ……!」

 

 高くなる嬌声に、指をニ本、三本と増やして掻き混ぜる。

 その激しさに膝を屈めたみきを抱きしめると、口付けながら蜜で汚れた床に寝転がした。そのまま持ち上げた両脚の間。ドロドロの愛液が溢れる秘部に、大きく屹立した肉棒を宛てがった。

 たったそれだけで愛液が零れ、先端を濡らす。息を乱しながら顔を近付けると、虚ろな目と笑みが向けられた。

 

「いれ……て……全部……」

「……ああ、惚れさせたみきが悪い」

 

 呟きに小首を傾げられるが、笑みを零すと一気に挿入した。

 

「あああぁぁんん!!!」

 

 熱い肉塊の大きさに驚いたのか、大きく目を見開くが、腰を動かせば動かすほど嬌声が強くなり、ねだる声が増えてきた。

 

 それがとても可愛い。

 出会った時と変わらず、ひとつひとつの仕草や行動が恋慕の情を燃やす。手にある今でも求めてしまうほど可愛い。だが、上手く言葉で伝えることが出来ないのが俺だ。その分、身体で伝えよう──キミを愛していると。

 

 

 

 

「はいっ、ラピ○タです!」

「…………………………バ○ス」

 

 

 考えても答えが出ない、身体で伝えられないこともある。

 そういう時は────無。

​                          番外編 /

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