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​24話*「トレードマーク」

 前から悪魔だとは思っていた。

 それが無理やりと拘束と酒とエスカレートし、レベルが上がったのか魔王──否、藤色のお兄さんが言ってたように『ドS変態腹黒鬼畜俺様魔王』に進化しやがった。

 

「大層なお名前になりましたね」

「あ“眼鏡”も入れとく?」

 

 今してないから付けなかったが、トレードマークは必要だよねと、一人勝手に湯船で正座すると頷く。が、両乳首を引っ張られた。

 

「ふぎゅっ!」

「それじゃ、まきにはたくさん“俺マーク”を付けてやる……の前に、俺にもマーク付けてもらおうか」

「ま……マークって何……?」

 

 しどろもどろで目を右往左往させながらも一応訊ねる。浴槽の縁に座る魔王は笑顔を見せ、ボクの唇に人差し指を付けた。

 

「キスマーク」

「っ!」

 

 その姿と声が妖艶すぎて、早くも湯当たりしそうだ。

 するとタイミング良く『はい立って~』と言われたので『わーい』と胸と下腹部を隠し立ち上がる。が、腰の痛さに固まる。それを楽しそうに見る魔王を睨むが、顎を持ち上げられた。

 

「それじゃ、まずはキスから」

「ちょちょちょっ! ボクからしろって!?」

「御奉仕しろって言ったじゃないですか。何度も自分からしてるので簡単でしょ」

「ああああああれは無意識ってやつで!」

 

 こんな頭がスッパリ目覚めてて恥ずかしいマネ出来るか!

 足以外はお湯から出ているのに全身熱く、黙ったまま顔を伏せる。すると魔王は伸ばした両手で胸を揉みだした。

 

「ちょっ、ゃあんっ……」

「良い声。この調子で気持ち良くなれば大胆なまきに変わるか?」

「だ、大胆って……ふゅぅん!」

 

 大きな手は胸の形を変え、指で乳首を摘み押したりを繰り返す。その刺激に身体が跳ね、両手を彼の肩に乗せると顔を近付ける。

 

「そう、その顔のままおいで……」

「ふゃあ……あぁ……んんっ」

 

 目を瞑ると、彼の唇へと口付けた。

 最初は小さく啄むだけだったが両乳首を摘れ、唇を押付けると舌を挿れる。舌を絡ませ、互いの唾液を行き来させると唇を離した。最後にチロリと彼の唇を舐める。

 

「んっあぁ……」

「ふふふ、良い子……ほら今度は首元に吸い付いて“マーク”を付けろ」

「ん……」

 

 言われるがまま彼の首に舌を這わせると、大きな首に“かぷり”する。一瞬彼の身体が跳ねたが、大きな手で後ろの頭を固定された。

 

「それじゃ“噛み付く”だろ……まあ良いか。ほら続けろ」

「あぁん……」

 

 既に脳内はくらくらだったが、彼の言葉だけはシッカリ届く。

 綺麗な首筋に唇を押し当てるように吸いつき離すと、見た事のある赤い痣が出来た。それが嬉しくて吸い付き噛み付きを繰り返す。静かな風呂場では“ちゅっ”“ちゅう~”“かぷっ”の音と、呻きが響く。

 

「あ、だいぶん……小悪魔化してきたな……と言うか上手すぎだろ」

「しょ……?」

「はいはい、わかってないならいい……このままいくと俺がマズそうだな……」

 

 考え込む姿と言葉に“ピンッ!”と何かが頭に立った。

 身体を屈ませると、彼の鎖骨に乳首にと舌を這わせ吸う。その行動に驚いたのか、一瞬身じろかれた気がしたが、両手を彼の両膝に置いて続ける。

 

「それで俺を……捕まえたと……?」

「……負けない……もんっ」

「よく言う……くっ」

「ひゃぁん!」

 

 彼も少し前のめりなると、腰を曲げているボクの背中に手を這わせ、後ろから秘部に指を入れる。既に蜜が出ていたのか指はすんなりと入り、楽しそうな声が頭上から聞こえた。

 

「いつの間に出してたんだ……まき、後ろ向いてお尻を見せろ」

「だ、ダメ!」

「ちょっ、おいっ……!」

 

 そんな羞恥!と、気付けば彼の大きなモノを握っていた。

 片手だけだったが予想よりも大きくて固まる。だが“男の弱点”と呼ばれるだけあり、秘部の指を抜いた彼は苦しそうだ。アーメン。

 

「こらっ!」

「きゃうっ!?」

 

 瞬間湯船に浸からされた。あったか~い……と、ちょっとのんびりしていたら頬に何かが当たった。なんですかいと見るとこっちを向いた肉棒の先端。

 

「っ!!?」

「はいはい、逃げな~い」

 

 後退りしようとしたが、両手を掴まれると肉棒に手を添えられる。今度は両手で掴むが……すっごい硬くて上を向いてる。

 その先を追えば、魔王の怪しい笑み。気分はゴール間近で『スタートに戻る』に止まった気分だ。

 

「それじゃ咥えてみましょうか」

「くくくく咥えるの!?」

「頑張って俺をイかせたら、お前の勝ちだぞ」

 

 怪しさ満点だが興味心が勝ち、肉棒を両手で触った。

 

「っあ……」

 

 聞いたことのない艶っぽい声に心臓が跳ねた。ちょっと触っただけなのに魔王がなんか……陥落しそうだ。

 するとまた“ピンッ!”と何かが立ち、肉棒や下の袋を擦る。段々と彼の呻きと一緒に白い液が先端から出てきた。触るとベタベタし、視線を上げると細めた目と目が合う。

 それが恥ずかしくてまた強く肉棒を握ると白い液が増えた。

 

「っあぁ……お前、強弱付けてる気……ん、ないよな……」

「な、ないよ……わわ、いっぱいなんか……んっ!」

「あっ!」

 

 わからず白い液を垂らす先端に──食いついた。

 大きくて全然入らないが、彼の両股の間に正座し、変な感触のモノを必死に咥えては舌で転がす。

 

「んあっ……無意識……怖っ……くっ、まき……ちょっと出すぞ」

「んんんんっ!?」

 

 何を!?、と、聞くまでもなく口内で何かが発射された。

 驚きと同時にそれを“ごっきゅん”……肉棒を口から離すと手で口元を覆う。

 

「げほっげほっ……マッズぃ」

「まあ、精液だしな……」

 

 涙目で吐くと、苦笑しながら頭を撫でられる。せ、精液って……おい。

 

「ほら、まきもう一回」

「またやるの!?」

 

 なんでか魔王が楽しそうなんだけど! さっき墜ちそうだったのは何!? て言うか苦いからヤだよ!!!

 そんな虚しい言葉は掻き消されるかのように頭を押され、肉棒に頬が当たると先端と白液が掛かる。

 

「ゃあだ……」

「ふふふ、そうやって俺の精液まみれになったお前を見ると興奮するな……目ぇ瞑って」

「へ、変態~ひゃあっ!」

 

 また先端から白濁の液が噴出し、顔に掛かる。

 ベトベトした液を手で拭き、舐めるが……やっぱり苦い。魔王は楽しそうに見ながら『立て』と言って両手を伸ばす。素直に立つと抱きしめられ、顔に付いた液を舐められた。

 

「あん……ふゃぁん」

「んっ……可愛いな……まき」

「どこが……やんっ」

「ほら……今度こそ後ろ向いて可愛い尻を見せろ」

 

 誰が聞くかと無視していると、苦い液を絡ませた指を口に突っ込まれた。観念して後ろを向くと、両手を浴槽の縁に付け、お尻を突き出す。は、恥ずかしい~~!!!

 羞恥に顔を赤く染めていると、秘部を舌で舐める感触が全身に伝わる。

 

「ひゃああぁっ!」

「ふふふ、やっぱり出てる……射精されて……ん、興奮してたんじゃ……ないか……んっ」

「あぁぁああ…っ……!」

 

 前から舐められるのとは違う快感が襲い、身体を支えていてもガクガクする。でも、両膝を掴まれていて逃げられない。刺激に耐えられず蜜が溢れ出すのがわかるが、彼が舌で吸っている音が聞こえる。

 

「に、苦くない……の……ああぁっ」

「別に……んっ、俺は好き……」

 

 蜜が湯船に落ちる音も聞こえ、恥ずかしくて仕方ない。でも快感が……快楽が……押し寄せ……。

 

「もう……んっ……イく……」

「だろうな……じゃ、今度は立ったまま挿入するか……まき、壁の方に手をつけろ」

「ちょ……待っ、やぁっ!」

 

 また魔王が恐ろしいこと言ったよね!? さっきも挿入したよね!!?

 顔を青褪めるが、やはり聞いてもらえず、痛い腰を持たれると壁側の方に両手を付く。そのまま片足を持ち上げられた。

 

「な……どういうことを」

「ん? 挿入方法なら横の鏡で見ればいい」

「ちょおっ!?」

 

 言われて見たボクがバカだった。

 すぐ横には鏡があり、バッチリとボクと彼の恥ずかしい姿が映っている。こ、こんな顔ボクしてるのか……魔王は魔王だけど。

 するとムックリと上を向き、白濁の液を垂らす肉棒が秘部に宛がわれた。

 

「ああぁぁっ……!」

「こうやってナカに入るんだ……ちゃんと見てるか」

「や……やあぁあん」

 

 ジワジワと大きな肉棒がボクのナカに入っていく。

 あんな大きいのが入るなんて思わなかったのに、何回目かの今日はもう簡単に受け入れ、痛さも快楽に変わる。

 

「ひゃああぁ……気持ちいぃ……!」

「本当、たった半日で……こんな淫乱に……んっ、なって……!」

「あああぁぁぁああーーーーっ!!!」

 

 奥底まで貫かれ、熱いモノを出された。

 虚ろな目で鏡を見ると、白い液がボクのお尻からいっぱい吹き出てる。それが彼の精液だと思うと恥ずかしくて嬉しくて気持ち良くて……大好き。

 

 また白の世界へと招かれたボクだが、いったい何回こっちに来ればいいんだろうか────。

いちご
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