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破線サークル
フラワーアレンジメント1

​ 世界を駆ける

   

番外編*愛ハロウィン

*食虫・ヘビ有

「トリックオアトリート!」

 

 勢いよく、そして満面笑顔で両扉を開く。
 窓からの暖かい陽射しを受けながら執務をこなしていたフィーラは目を丸くしたが、すぐ手で額を押さえると溜め息をついた。

 

「ハロウィンか……」
「うむ!」

 

 元気に返事をした私は、その場でくるりと回る。
 大きなとんがり帽子に肩出しのミニドレスにブーツとマント。あまりオシャレではないが、それなりに魔女っぽく見えるだろう。何より毎年行っているのもあり、フィーラの元まで行くと恒例のように両手を広げた。

 

「改めて、トリックオアトリート! 菓子を寄越さねばイタズラするぞ!!」

 

 笑顔の私に、フィーラは不快そうな顔をする。
 当然、甘い物嫌いのフィーラが菓子を持っているとは思えん。つまりイタズラし放題。さてさて何をしてやろうかと内心企んでいると、腰を屈めた男は一番下の引き出しを開けた。

 

「どれがいい?」

 

 ごとりと、引き出しごとデスクに置かれる。
 見れば駄菓子やチョコレートなど多種多様のお菓子が揃っていて、フィーラは平然と点目の私に言った。

 

「イヴァレリズ対策だ。それで、何がいい?」
「……うま棒」

 

 ダテに今までイタズラされ続けた身ではないと語るように、うま棒を差し出される。受け取った私は涙目でパクりと食べた。

 

「くそっくそっ! 生意気にも対策を練りおって!! 私の愛がそんなにも不要か!!!」
「言っていることが支離滅裂だぞ。そもそも菓子はハロウィンでなくとも置いてある。ヤツがいつどこから出てくるかわからないか「なり☆」

 

 割って入ってきた声と姿に斬撃と窓が飛ぶ。
 菓子すらいらんではないかと、うま棒を食べていると、鞘に剣を収めたフィーラが私の前に立つ。

 

「愛を疑うなら証拠を示そうか?」
「は? ……っん!」

 

 なんの話かわからず目を丸くする。と、長い指先が私の顎を持ち上げ、柔らかな唇が重なった。最初は触れるだけ、次に長く、そして角度を変えながら深い口付けが続く。

 

「ふっ、んぅっ……っあ」
「んっ……まだ足りないようだな」

 

 歯列を割って差し込まれた舌が、うま棒を削って私の舌を突く。
 その気持ち良さに両手をフィーラの首に回すと、彼の手がドレスの中に潜り、ショーツを擦った。グリグリと秘芽を押し込まれるも焦らされてるように思え、デスクの上に座ると両足を開く。
 いつもなら怒られるだろうが、くすりと笑ったフィーラは自身のズボンに手をかけた。

 

「そうだな……俺も聞かねばならなかったな。ヒナタ……トリックオアトリート?」
「ん……持ってないから、奥までイジめろ」
「イタズラじゃないのがキミらしい」

 

 自分でショーツを下ろした私に、フィーラは苦笑する。
 だが両脚を持つと、軽やかなキスと共に宛てがられていた肉棒が挿入された。

 

「ふぁ……ああっ!」
「解してないのに……よく挿入る……さすが、ヒナタだな」
「それ……っあ、褒めてなあぁああんっ!」

 

 大きく両脚を広がされると、肉棒が奥へ奥へ進むように突き刺さる。
 まだ騎士の彼がこんなにも荒いのはハロウィンのせいか、はたもや飛んで行った男のせいか。それでも止まらない愛液と流し込まれた白濁、何より甘い口付けが確かな愛だとわかる。


 

* * *


 

「トリックオアトリート! 菓子を寄越さねばイタズラするぞ!!」
「持ってません」

 

 笑顔で書庫にやってきた私に、ベルも笑顔を返す。
 即答に驚くも、本以外を持っているはずもなく意地悪く笑った。

 

「むっふふふ、そうかそうか! ではイタズラだ!!」

 

 覚悟しろと抱きつくと、脇をこしょこしょ、首元をこしょこしょとくすぐりの刑にする。だがベルは変わらない笑顔。それどころか、私の脇をこしょこしょ、首元をこしょこしょとくすぐり返してきた。

 

「あっははは! ベルやめっははは!!」
「おやおや、ヒナタさんは弱いですね」

 

 分厚い手袋だというのに、ベルは敏感な箇所をくすぐる。
 限界の訪れに胸へと抱きつくが、手袋を取ったベルの手は腕を撫で、脇をくすぐった。

 

「っははは! だからやめろっははは!!」
「私はイタズラを受けたのですから、仕返しをするのが妥当では?」
「そ、それはちょっと違あああぁぁん!」

 

 笑っている隙に胸元の開いたドレスが引っ張られ、乳房が露になると乳首を摘まれる。そのまま引っ張られるが、脇のくすぐりも止まらない。

 

「っはあああ……こら、ベルっはは……どっちかにしろんん!」
「どっちもヒナタさんが可愛いのでやめたくありません」

 

 くすくす笑いながら胸を指で弄り、反対の手でくびれをくすぐられる。
 違う刺激でも身体はビクビク反応してしまい、逃れようと離れた。が、力が出ず、床に倒れ込む。

 

「っはあ……あん」
「ヒナタさん、大丈夫で……あ、ココは全然大丈夫じゃなさそうですね」
「ああ、こらぁ!」

 

 マントと一緒にドレスが捲られると、ショーツが露になる。
 ベルの指先が秘部を突き、くちゅりと湿った布生地と秘部が擦れ合った。

 

「っああ……」
「これだけ濡れているということは誰かと先にシましたね?」
「……」
「何も答えてくださらない姫君にはイタズラをしましょう」
「え、ちょっ!」

 

 ショーツを脱がされると、お尻を突き出すような格好で身体を固定される。
 振り向けば、当にズボンから取り出したモノをベルは宛がっていた。それがツンツンと秘部を突き動悸が激しくなるが、一向に挿入ってくる気配はない。

 

「苛めっ子めええぇーーっっ!!!」
「いやですね、イタズラですよ。イ・タ・ズ・ラ」

 

 泣き叫ぶ私を面白がるように、ベルは亀頭で秘部を突いたり擦ったりしている。明らかに苛めだが、それよりも疼く身体と零れる蜜に反論とは違うことを口にした。

 

「ベル……」
「はい?」
「…………奥まで入れ(イタズラし)てくれ」

 羞恥の顔を向けると、ベルは意地悪とは違う笑みを浮かべる。
 それから私のお尻を高く持ち上げると、蜜を零す秘部に亀頭が挿し込まれた。

 

「承知しました……愛する姫君(リーベ・プリンツェッシン)」
「あ、ああぁぁぁっ!」

 ぐっと押し込まれた肉棒は熱くて硬い。
 それは我慢していた証拠で、嬉しくなると締めつける。

 

「っは……可愛いですよ、ヒナタさん」
「うるさあああんっ!」

 

 耳元で囁かれる愛に言葉は否定的でも、締め付けるナカが肯定するように最奥へ招き入れる。最後の壁を叩かれれば叩かれるほど嬌声も蜜も増し、互いに満足するまでイタズラはやまなかった。

 


* * *

 


「トリックオアトリート! 菓子を寄越さねばイタズラするぞ!!」

 

 疲れ半分、ヤケクソ半分で『宝遊郭』の両襖を開く。が、散らばったクッションと布団の上に寝転がるスティの最高に不機嫌な顔に肩が跳ねた。

「す、すまんスティ……まだ寝てたんだっわ!?」

 

 咄嗟に後退りすると、頬の横を何かが勢いよく通り過ぎた。
 ドスッという音にゆっくりと振り向くと、襖にナイフが刺さっている。ゆっくりと顔を戻すと、スティはニッコリ笑顔。私も真っ青のニッコリ笑顔するが、手招きに観念するように彼の傍に座る。
 膝に顔を乗せたスティは頬ずりするが、顔を上げると目を細めた。

 

「……ラガー様とシた?」
「……はい、シました。ごめんなさい」

 

 隠しても意味がないのは先ほど充分に知ったし、今のスティに逆らうのは危険だと本能が叫んでいる。両脚を叩くスティの手に自然と脚を広げると、ショーツの底を指で引っ張られた。

 

「トリックオア……トリート」
「え?」

 

 太腿に頬を寄せていたスティと目が合う。口元が綺麗な弧を描いた。

 

「ボクのモノにならないと……殺しますよ?」
「はっ!? えっ、ふぁああああぁっ!」

 

 真意よりも冷たい舌に秘部を舐められた。
 いつもはゆっくりなのに今日は速く動かし、好きな箇所を舐め回される。

 

「あ、ああぁぁ……スティ……気持ち良すぎ……るうううぅぅ!」
「じゃあ……ヒナさんも気持ち良くさせて……ボクを」

 

 じゅるじゅると蜜を舐めては吸い上げるスティは自身の着物を捲る。
 そこには隠れていても大きくなっているモノがあり、秘部をスティの口元に寄せたまま四つん這いになると、肉棒を取り出した。亀頭からは既に滲んでいるモノがあり、両手で撫でるとパクリと口に含む。

 

「んふっ、んっ……んんんっ」
「っあ……ヒナさん上手」
「んう……スティの好きなとこ……ん、知ってるからな」

 

 証拠を見せるように好きなところを舐めては食むとスティは呻く。
 それが嬉しそうにも見えて吸い上げると、スティも負けずと長い舌で秘部を突いた。互いに刺激されたモノが脈を打ち、限界を迎えるように蜜と白濁が零れる。だが、それは嫌だとも知っているため、肉棒も秘部も離した。

 

 スティも理解しているのか、着物を脱ぐと前髪をかき上げる。
 そして、やっと見れた嬉しそうで妖艶な笑みに口付けると、膨張した肉棒にポタポタと蜜を零す秘部を沈めた。

 

「っぅンはぁああ……イい……スティ気持ちいぃぃんんんっ!」
「ん……もっとシて……動いて……っ!」

 

 希望通りなのか勝手に動いてしまうのか、腰を浮かしては落とし、グリグリと肉棒をかき回す。いっそう気持ち良くなればなるほど結合部からは蜜が零れ、その先に墜とすようにスティが勢いよく肉棒を突き上げた。

 

「ああああ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っっ!!!」

 

 決壊の訪れと共に我慢していた蜜も白濁も止まることなく溢れる。
 自分色に染まった身体をスティは嬉しそうに頬ずりし、私は襖に刺さったナイフからそっと目を逸らした。

 

* * *

 


「トリックオアトリート……」
「お、いいとこに。手伝えよ」
「え……?」

 

 さすがに疲れ、元気のない声で扉を開けるとアウィンに手招きされる。
 それからバターの入ったボウルをかき混ぜ、砂糖や卵を入れ云々。手頃なサイズに丸めた生地をオーブンで焼けばクッキーの出来上がり!

 さらにそれを包装し終えた頃にドンドンと扉を叩く音と共に仮装した子供達がやってきた。

 

「ハッピーハロウィン! トリックオアトリート!!」
「エジェ兄ちゃん、お姉ちゃん、お菓子ちょうだい!」
「天国だあああああぁぁ!!!」

 

 疲れなど吹っ飛ぶ癒しの子供達に笑顔半分、鼻血半分でクッキーを配る。
 何人かにはイタズラもしてもらえて、出て行ってしまった今もむふふふと小躍りしてしまう。椅子に座るアウィンは呆れた様子でクッキーをかじった。

 

「おめー、ホント単純だよな」
「幸せだから単純でもなんでも構わん。あ、トリックオアトリんっ」

 

 改めて両手を広げるが、食べかけのクッキーを口に突っ込まれる。うむ、美味い。
 まだ残りがあるため座って食べようと椅子を探す。前に、アウィンに腕を引っ張られ、彼の膝に座らされた。

 

「なんだ、珍しいことするな、アウィン」
「うっせーよ。ほら、あーん」
「あー……んんっ!」

 

 クッキーかと思えば口付けられる。
 そのまま両手が胸を荒々しく揉みしだき、腰を振られると股間に何かが当たった。口付けを交わしながら頬を赤めるアウィンに笑う。

 

「ホント珍しいな……妬いたか?」
「ちょっと……な」

 

 子供達に喜ぶのはいつものことだろうに、はしゃぎすぎたようでアウィンはそっぽを向く。だが、胸元のドレスから乳房を掬い出すと、大きく形を変えるように揉み込み、両乳首を摘んだまま引っ張られた。

 

「っあぁぁ……アウィン、ちょっと激しんんんっ!」

 

 振り向けば口付けられ、乳首を引っ張られては挟まれる。唇が離れると、首筋を舐めながら耳元で囁かれた。

 

「もっと激しいのがいんだろ……ビンビンに感じてるぜ」
「ん……わかってるなら……」

 

 熱の篭った声と息に頬を赤めると、股間で大きくなっている彼のモノを撫でる。それだけで脈を打つのがわかり、腰を上げると彼のズボンチャックを開いた。
 出てきたモノは充分に勃起し、自分の指でショーツの底を引っ張った私は秘部で亀頭を挟む。

 

「っあ……!」
「ほらアウィン……犯してくれないのか?」

 

 意地悪く笑いながら亀頭を挟んだまま腰を振る。
 呻くアウィンは顔を真っ赤にさせながらも私を抱きしめると、肉棒をゆっくりと沈めはじめた。

 

「っんあ、あ゛あ゛っ……貴様も意地悪だな」
「あん? お互いさま……だろっ!」
「んはあああぁぁぁんっ!」

 

 投げやりにも聞こえたが、残り半分を勢いよく挿入される。
 腰を突き上げられ度に椅子がギシギシと音を鳴らすが、もっと欲しくて私も腰を動かした。

 

「っは、あん、イいぞ……アウィ……っんはあああぁぁ!」
「ホント……っぁ……エロ大好き魔女だな」

 

 ぱちゅんぱちゅんと水音が響き、椅子の下には小さな水溜りが出来ている。
 次第に我慢できなくなったのか、立ち上がったアウィンに私もテーブルに両手を置くと抽挿を速めた。

 

「っはあ、あぁぁ……もっと突いて……奥までえぇ」
「わーってるって……!」
「あ、あああぁぁ!」

 

 片脚を持ち上げられると気持ち良いところを突かれ、そのまま奥へと到達する。
 押し込まれる肉棒に愛液も白濁も溢れ出し、雨を降らすかのように床一面を濡らした。当然一緒にお掃除だ。


* * *

 


「トリックオアトリート……クッキーいらないか?」
「変わった~言い方~するね~~」

 

 腰を叩きながら宰相室に入ると、変わらずポンポン判子を押すバロンが苦笑する。
 気にせず彼の元へ行くとクッキーを渡した。すぐアウィンのだとわかったようで、もぐもぐ食べながら棚を指す。

 

「お菓子~欲しい~なら~あそこ~入ってるよ~~」
「? 貴様の菓子箱はキッチンの戸棚だろ。まあ、せんべいしか入ってないが」
「甘い物入れてても勝手に取っていくのはヒーちゃんとイーちゃんだろ」

 

 不満声を無視して棚を開ける。
 イズの隠し箱でもあったかと覗くと何やら影。目を凝らすと『Hello☆』とでも言っているかのように口をパクパクさせた食虫植物が──。

 

「ぎぃやあああああぁぁぁーーーーっっ!!!」
「ヒーちゃん~素直~だね~~」

 

 あはは~と笑う声など聞こえず、身体中に蔓が絡まる。
 しかも一株だけではなかったようで、多種多様の食虫が棚から現れた。花の形をした食虫が蜜を零すと服もマントも溶ける。

 

「ああぁ……こら、お前達!」
「トリックオアトリート……その子達はヒーちゃんがお菓子に見えるんじゃないかな?」
「テキトーなことをああぁぁぁ!」

 

 溶液で破けた服の穴に食虫達が入り込み、肌を撫でたり、乳首に吸い付く。さらにショーツの中に一匹ニ匹三匹と潜り込み、我先にと膣内に突っ込んだ。

 

「ふああぁぁぁぁっ!!!」
「おお~すごいね~~」

 

 感心するような拍手が送られ、びゅくびゅくと大量の蜜が噴出る。
 それを水だと勘違いしているのか、蕾状の食虫が零れてくる蜜を浴び、口を開閉できる食虫もゴクゴク呑み込んでいく。既に意識が半分しかない私の口には、肉棒に似た形と大きさの花が突っ込み、咥え込まされた。だが、硬さもちょうど良くて甘い。

 

「んふっ、んん……おいひぃ」
「……ヒナタちゃん、だいぶんイってるね」

 

 夢中で食べていると、溜め息交じりのバロンが背後に回る。
 すると腰を持ち、自身のモノを宛がった。食虫が三匹も挿入っている秘部に。

 

「ああ……バロン、ヤるなら他を抜いて」
「え~奪ったら~可哀想だよ~それに~……ヒナタちゃんなら余裕だろ?」
「や、あ、ああああぁぁぁっ!」

 

 薄く開かれた金色の瞳と笑みに身体中が疼くと、躊躇いもなく挿入された。
 逆に食虫達が呻きを上げたように思えたが、蔓とは違う快楽に意識が持っていかれる。

 

「ふっ、はぁっあ、ああんんっ!」
「嬉しそうに腰振って……ヒナタちゃんは調教しがいがあるね……!」
「あ、ああ゛ぁああああ゛っ!」

 

 子宮の奥へと到達した肉棒、それ以上に進む蔓、口の中で膨れあがった数々のモノから熱い何かが吐き出される。意識が遠退く間際バロンの愉しそうな笑みが見えたが、それでも腰を振り続ける様子にドSめと叫んだ。

 


* * *

 


 真っ暗な世界で楽しそうな鼻歌が聞こえる。
 さらに甘い匂いがして、ゆっくりと目を開くと漆黒の男と目が合った。

 

「や~ん、起きちゃった?」
「イ……ズんんんっ!!?」

 

 フィーラに飛ばされたハズの男に上体を起こすと自室のベッド。だが、よく見れば私は裸。さらに胸には湯煎されたチョコレートが塗られていた。

 

「ちょ、待て! なんだこれ!?」
「見ての通り、トリックオアトリート☆ ヒナをチョッコチョコにして食べるなり☆」
「胸だけじゃああぁぁ!」

 

 気にせず両胸を鷲掴みにしたイズはペロペロとチョコを舐める。
 最初は浅くゆっくり、徐々にスピードを上げ、乳首のチョコは勢いよく吸い上げた。

 

「ひゃああっ!」
「んっ、美味い。こっちも~」

 

 大変嬉しそうに反対の胸のチョコにしゃぶりつきながら、ボウルに入ったチョコをなくなった箇所にかけた。トロトロと垂れるチョコを指先で塗るが、乳首を挟んでは引っ張ったりと遊ばれる。

 

「こらあぁぁ!」
「ん? 何? ヒナもチョコ欲しい?」
「違ああああんん!」

 

 中央に寄せた両乳首を舐めては吸われる。
 胸だけで快楽が襲うのは、この男が胸フェチでイいところを知り尽くしているからだ。次第に充満する甘さに酔ったかのように頭がクラクラしていると、イズは跨る。すると、取り出した肉棒を胸の谷間に挟んだ。

 

「ほら、ヒナ。あーん」
「バッカんっ!」

 

 チョコレートがついてもお構いなしで突っ込んだ肉棒の先端が唇にくっつく。
 甘い甘いチョコに頭を横に振るが、亀頭から白濁が滲んでいるのを見てついチロリと舐めてしまった。ピクリと反応したイズは意地悪く笑い、両手で胸を中央に寄せると腰を動かす。

 

「や~ん、やっぱヒナのパイズリは最高」
「うるさンンンっ!」

 

 ぐちゅぐちゅと音を鳴らしながら、チョコ色に染まった肉棒が谷間を出ては入ってを繰り返し、先端が口に突っ込まれる。甘いチョコと白濁の味。ありえない組み合わせでも吸い続ければビクビクと脈を打つ肉棒に嬉しくなり強めに吸った。

 

「っあ……いいね、ヒナ」

 

 少しだけ笑みを崩したイズは、ボウルのチョコを私の股間へかける。さらに谷間から肉棒を抜くと、私の両脚を高く持ち上げた。まんぐり返しとも言うべきか、真上で汗を落としながらも笑みを浮かべる男はチョコと白濁を零す肉棒の先端を秘部へと宛がう。

 

「ほい、ヒナ。甘い甘いお裾分け」
「何がお裾わあああぁ゛あっ!」

 

 ぐっと肉棒が押し込まれると、容赦なく抜き挿しされる。
 まるでチョコの道を作るように何度も何度も責め立てられ、追加のチョコが流し込まれた。秘部と肉棒が合わされば蜜と一緒にチョコが噴出し、肉棒がチョコを最奥へとねじこむ。

 

「あふっ、あん、あっ、ぁあ゛っ」
「いい感じ……さ、ここにクリームを散らせば出来上が──り!」
「あぁあああああ゛っ!!!」

 

 激しい突きに嬌声を響かせると、クリームという名の白濁がナカで噴出す。
 止まらない抽入に身体はビクビクと痙攣するが、最初に言っていたようにチョコと同化するように甘い甘い海に溺れた──ハリセンで叩くのは忘れずに。


 

* * *

 


「ああもう……疲れた」
『耐え続けられる主が怖いな』
「そんな褒めても……て、いつの間に入ってきたんだ? しかも風呂場」

 

 チョコチョコの身体を癒すため自室の風呂に入っていた私。なのだが、いつの間にか風呂イスに座る魔王がいた。ヘビに至っては浴槽に入って泳いでいる。ウナギみたいだなと思っていると、魔王はあぐらをかいた。

 

『出入りは今さらだな……ところで、トリックオアトリート』
「貴様も馴染んだな! なら風呂場でいうのは違うとわかるだろ!?」
『チョコが残っておるだろ』
「とっくに流したと見てわからんか!?」

 

 洗い終わった身体を見せるようにザバリと立ち上がる。
 どうだと仁王立ちする私に魔王はくすりと笑うと、指でさした。

 

『そこにあるではないか……なあ、ヘビ?』
「え……ひゃああぁっ!」

 

 彼が指すのは私の股間。
 すると、脚に絡みついたヘビが秘部に頭を突っ込んだ。食虫とは違うザラつきと長い二又の舌で膣内を舐め回す。イズがねじ込んだチョコを奪うように。

 

「あっ、ああぁ……ヘビぃんんんっ!」
『あれだけ今日もヤツらとしまくったくせに、よく保つ身体だな』

 

 浴槽の縁に両手を置くと、魔王は笑う。
 彼が言うように今日も男達のモノをたくさん招き入れたせいかおかげか、広くなった膣内をヘビは悠々と進む。だが、にゅるにゅると動く度に掠る鱗が人間との違いを感じさせた。

 

「んふっ、ああぁ……んんっ」
『……早くも欲情の目をしておるな。仕方のない女だ』

 

 一息吐いて立ち上がった魔王が私の前に立つ。
 涎を零しながら見上げれば、意地悪く笑いながら自身のズボンから浅黒い肉棒を取り出した。

 

『ほら、これが欲しいのではないのか』
「バ、バカいうぅんん!」

 

 片方の胸を持ち上げた魔王は肉棒の先端で乳首を突く。
 硬いモノ同士が擦れ合うのは変な感じだが、突くスピードが速くなると指で押されるのとは違う快楽が押し寄せた。

 

「ぁっ、ぁあっ、やンんっ!」
『バカと言いながら気持ち良さそうな顔をしているではないか。ほれ』
「あぁあっ!」

 

 両手で乳房を持ち上げた魔王は谷間に肉棒を突っ込む。
 さらに腰を振って肉棒を動かすが、谷間に入る時もあれば胸の上や乳首、唇を突いた。徐々にお腹の奥が熱くなってくると、膣内のヘビが激しく体をよじらせる。

 

「ひゃあああぁ! ヘビ、何をんんンンっっ!!」

 

 大きく口を開いた瞬間、肉棒が口に挿し込まれる。
 形も硬さも人間のものと変わらない。なのに誘惑されるようなほど良い匂いに、彼の腰を抱くと喉奥まで咥え込んだ。

 

「ンん゛、んふっ、ンく……んんっ!」
『っ……そうガメつくな……ヘビ』
「んんっんんんンンぅ!!!」

 

 魔王の声に、子宮の奥をヘビが何度も突いては体をよじらせ刺激を強める。
 両手で頭を固定された私の口内でも勢いよく肉棒が喉元を突き、膨れ上がる欲望と共に精が吐き出された。

 

「んふんんんんっっ!!!」

 

 肉棒が離されても白濁は止まらず、顔や胸元にかかる。
 さらに膣内のヘビを押し戻すかのように潮が噴出し、私は浴槽の縁に持たれかかった。だが、浴槽に入ってきた魔王は私の両脚を持ち上げ、潮がかかった体で胸に絡みついたヘビも谷間に埋まる。
 息を乱す私に口元に弧を描いた魔王はドロドロの秘部に挿入した。

 傲慢な魔であると示すかのように。

 


 


 


 嬌声よりも快楽が上回るのはなんなのか。
 求め求められるのは良いと思うが、すべてを受け止める自分が怖くも思える。疲れすぎた身体を休めたくとも、やはり誰かの声、あるいは全員の声が聞こえると欲しくなるし与えたくなってしまう。我侭な身体だ。

 それでも満たしてくれるのが嬉しいし、溺れてしまうほど彼らの愛を知る。
 しかしイベントに乗っかると調子に乗ってしまうのがわかったので、しばらくは控えておこう。お菓子も全然貰えなかったしな────うむ、眠い。

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